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HbA1c※(グリコヘモグロビン)とは? ※ヘモグロビン・エー・ワン・シーと読みます
HbA1cは、HbA(ヘモグロビンA)というたんぱく質にブドウ糖が結合したもの。血糖値が高いほどたんぱく質との結合割合が高くなり、一旦糖化したヘモグロビンは、赤血球の寿命(約120日)が尽きるまで元には戻りません。HbA1cは食事の影響は受けず、過去1〜2ヵ月間の平均的な血糖値が反映されるのが特徴です。
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あなたの検査値は?
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4.3〜5.8% |
※基準値は医療機関の検査方法によって異なります。
一般に、HbA1cが4.3〜5.8%であれば正常値であるとされています。
日本糖尿病学会が定めた糖尿病の診断基準によれば、
- 早朝空腹時血糖値≧126mg/dl
- 75OGTT2時間値*≧200mg/dl
*経口ブドウ糖75g負荷試験の2時間血糖値のことです。負荷試験はより正確な糖尿病診断のための精密検査です。ブドウ糖75gを溶かした水を空腹時に飲み、2時間後の血糖値の変化を調べます。 |
- 随時血糖値≧200mg/dl
- HbA1c≧6.2%
のいずれか(静脈血漿値)が、別の日に行った検査で2回以上確認できれば糖尿病と診断してもよいとされています。
また、基準値を超えても、1回の検査だけの場合には「糖尿病型」と呼ばれ、次の3つのいずれかの条件が満たされた場合には1回だけの検査でも糖尿病と診断してもよいとされています。
1. 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少の存在)
2. HbA1c≧6.2% ※HbA1c以外の項目で条件を満たしている場合
3. 確実な糖尿病網膜症の存在
《基準値を1%下げると?》
最近行われたイギリスの大規模臨床試験(UKPDS)によると、HbA1cを1%下げると、糖尿病に関連した死亡率を25%も低下させ、さらに糖尿病の三大合併症である糖尿病腎症、糖尿病網膜症、糖尿病性神経障害を35%も低下させます。また、アメリカのDCCTによると、HbA1cを1%低下させると、網膜症のリスクを45%も下げる、との報告があります。
DCCT Study(Diabetes Control and Complications Trial)
糖尿病コントロールと合併症に関する臨床試験
UKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)
2型糖尿病(非インスリン依存型)患者を対象とした英国の大規模臨床研究 |
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