What's 腎機能?
-見出し-腎臓−血液の掃除機
長さ約11cm、厚さ約5.5cm、重量約130g

腎臓は尿を排泄する臓器として有名。それ以外にも血圧調整ホルモン、赤血球を産生する造血因子、活性ビタミンDの分泌など、体の生理的な作用としてなくてはならない重要なはたらきがあるのです。そのため、腎臓が障害を受けると尿生成に障害が出るだけでなく、体液成分の異常、高血圧、貧血、骨の病気などさまざまな症状が出ます。

検査
腎機能には主に尿検査と血液検査で分かる検査値から調べます。
尿素窒素 クレアチニン 尿酸 尿たんぱく 尿潜血
腎臓とその周辺図

-見出し-腎臓病とはこんな病気です

具体的には以下のような腎臓病があります。

《主な腎臓病》
急性・慢性腎炎 血液を濾過する糸球体が犯される病気。成人では不摂生や過労など体が弱っているときにかかりやすいもの。初期症状はむくみや血圧の上昇が起きやすく、肩こりや頭痛を伴うことも。軽視して治療を怠ると慢性腎炎へと進行することもあります。
また、慢性腎炎は比較的若い世代でもかかりやすく、子供の場合は学校の検尿検査などで見つかる場合もあります。腎臓病のなかでも原因がはっきりせず、自覚症状もあまりないため、気がつかないうちにジワジワと進行し経過が長引きやすい傾向にあり、症状も軽いものから腎不全などの重いものまでさまざま。積極的な治療法がないうえに、ほかの病気を併発しやすくなるため、しっかりとした日常生活や食生活の見直しが必要です。
ネフローゼ症候群 腎炎同様、糸球体が侵される病気。たんぱく質が尿にたくさん漏れ出してしまい、そのために血中のたんぱく質が減少して体にむくみが出る症状をまとめてネフローゼ症候群と いいます
腎盂(じんう)腎炎 大腸菌などの細菌が尿道から膀胱、さらに尿管を経て腎盂に侵入して起こる病気。膀胱炎や尿路結石、前立腺肥大などのために、尿の流れが悪い時によく起こります。また、尿路感染が原因のため、尿道が短い女性に多く見られます。急性と慢性のものとがあり、どちらも高齢になると治りにくく、長引くと腎機能が低下し、腎不全につながることもあります。
腎臓結石、尿管結石 カルシウム、リン、尿酸などが尿に溶けきらず飽和状態になって結晶となり蓄積されていく、その石の塊が結石。この結石は尿によって体外に排出されることもありますが、多くは腎盂内から尿道へと少しずつ移動していき、そのときとがった石の角が人体を傷つけ激しい痛みや血尿を引き起こすことがあります。

-見出し-こうして基準値に近づけよう

腎臓を健康に保つには、まず規則正しい生活をすることが大切。腎臓には、腎機能の日内変動というリズムがあり、腎臓の糸球体濾過機能は、起床時にはそれほど活発ではなく、午前中に次第に活発化し、正午前後にピークに達します。その後次第に低下していき、深夜には活動は最低レベルまで低下していきます。この日内変動にしたがって生活していけば、腎臓への負担をいちばん軽くできる、というわけです。
また、腎機能はストレスの影響を受けやすいので、日頃からストレスを上手にコントロールし、リラックスするようにしましょう。

-見出し-病院に行くなら…

なかなか症状の出にくい腎臓病。定期健診で異常が見つかった場合には、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。治療には長い時間かかることがありますので、かかりつけの医師と気長に治療を行っていく必要があります。

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