導入事例

各企業様ともに、労務担当者はもちろん
従業員の皆様にも喜ばれています。

東京海上日動火災保険株式会社

東京海上日動火災保険株式会社

健康経営に不可欠なツールと認識
使い勝手の良さと充実したサポート体制が魅力

人事企画部ウェルネス推進室
課長 古川晴子 様 主任 太田一果 様

 毎年の異動は1000人規模、紙管理で生じる不安

社員の健康こそ会社の財産との方針を明確にしている東京海上日動様は、2012年に「Health Data Bank」を導入し、社員の健康を支援するスタッフの業務効率化を推進している。担当する人事企画部ウェルネス推進室の古川晴子課長と太田一果主任のお二人に導入の背景と効果、課題などをお聞きした。

―― 社員の健康、予防・保持増進について御社の基本的な方針、取り組みを教えてください。

(古川様)弊社では社員の健康を経営の重要なテーマに掲げ、社員の心身の健康とワーク・エンゲイジメントの向上を目指しています。これを国内外のグループ全体に浸透させるため、社員の行動規範である「東京海上グループ健康憲章」を制定しています。①社員一人ひとりが健康をかけがえないものとし、主体的に健康増進に努めること、②健康への投資を行い、健康増進へ積極的に取り組む環境と企業風土を確固たるものとし、継承していくこと、③お客様や地域・社会における健康増進への取り組みを支援し、社会課題の解決につなげ、健康で豊かな未来の実現に貢献することが盛り込まれています。憲章のもとで、これまで多くのウェルネスへの取り組みを実施してきました。その成果として「健康経営銘柄」に2016年から2020年まで5年連続で選定されています。これは、経済産業省と東京証券取引所が従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組んでいる企業に対し「健康経営銘柄」として公表する制度です。

―― Health Data Bank導入にはどのような経緯があったのでしょうか。

(古川様)当社では長年健康管理システムの導入の検討をしておりました。当社は分散事業場であるため、全国46か所に健康相談室を設置し産業医・看護職(保健師・看護師)を配置して健康管理をしています。社員がどこに所属しても同様の健康管理・健康支援サービスが受けられることを前提に、看護職が連携をしながら取り組みを進めてきました。しかし、紙ベースの記録を手作業で管理することは困難なこともあり、産業保健の標準化、一元管理をすることを目的にHeath Data Bankを導入しました。

――具体的には、どのような課題があったのでしょうか。

(古川様)社員の健康情報は個人ごとのファイルを作成し、紙での管理をしていました。弊社は異動が多く、17,000人の社員のうち約8,000人が転勤を伴う異動対象者で、通常ですと3~5年で勤務地が変わります。異動先でも継続した健康管理をするために、個人ファイルを異動先の健康相談室に社内便で送付します。そのファイルが届かないと、転入してきた社員の健康情報が把握できないという状況にあり、異動後の健診手配や継続フォローがタイムリーに行えないということもありました。

(太田様)全国に配置している看護職は60名になります。各看護職がマニュアルを基に業務遂行していましたが、看護職からの報告を待つため、本店側で社員の健康管理や健康状態をデジタルかつタイムリーに把握できない状況でした。業務フローを明確化し、健康管理業務のPDCAを実現させていきたいとの考え方が強くありました。そのためには健康情報を一元管理できるシステム導入が必要でした。

 いつでも社員の健康状態が把握できる利便性などが決め手に

―― Health Data Bank導入の決め手は、何だったのでしょうか。

(古川様)システム化を検討し始めた段階で、多くの他企業の取り組み状況を参考にさせていただきました。その上で、万全なセキュリティーを確保しながら自社で電子化したデータを保管するのは負担が大きいと考えていました。

(太田様)特定健診・特定保健指導が導入され、特定健診の記録を整えることが急務だった状況など多角的にみて、Health Data Bankは私どもの要求に合致するサービスであると判断しました。それと、多くの面でサポートしてもらえるのも魅力的でした。システム的なことや使い方も含め、分からないことが多数あったのですが、これらについて丁寧に対応してもらえました。充実したサポート体制が整っていることも、決め手となった大きな要因のひとつですね。

(太田様)以前は健康情報は表計算ソフトへの手入力が主でしたので、十分な情報処理が行えず、各施策の効果検証の面でも十分とはいえないこともありました。健康管理のためにはタイムリーに社員の健康状態を把握することや、健康状態に合わせて標準化した支援をすることが必要で、システム管理が必要でした。何よりも全事業所の社員の健康状態をどこにいても把握できるツールを求めていましたので、この点では大いに満足しています。

 健診結果一元管理で災害時の応援社員の健康管理も可能に

―― 導入後にみられた効果などお聞かせください。

(太田様)Health Data Bankの最大の特徴だと思いますが、全国各地の健診機関から社員の健診データをHealth Data Bankに送ると、統一したデータ形式でデータベースを構築してもらえます。私たちはスタッフサイトからアクセスすれば、社員の健康課題をすぐに抽出でき、スムーズな健康管理業務に役立っています。しかも使い勝手の良さなど利便性もあり、従来と比べ生産性が格段に向上しました。また、社員も個人サイトで自身の健康状態を確認することができますので、自身の健康へより高い関心をもってもらえるようになりました。今後は、社員ひとりひとりが健康意識を高める動機付けになるようなプッシュ型のサービスなども取り入れていく必要性を感じています。

(太田様)コロナ禍の状況下でリモートワークを行っていますが、これまでのような紙管理での作業が中心であれば、出社しなければ業務が行えませんでしたが、健診結果が電子化されていれば場所を選ばず産業保健活動を行うことができるので助かっています。

(古川様)当社は損害保険会社であるため、災害が発生した時は、迅速に保険金をお支払いし、お客さまの一助になることが責務です。大規模な災害時には、被災地に社員を派遣するなど全社を挙げて災害対応を行います。現地の社員はもちろん、派遣される社員の健康状態を確認し、適材適所の人員配置をすることで、健康状態を保ちながら、災害時の対応が行えるよう支援しています。例えば、慢性疾患や、服薬状態などを把握し、きめ細かくアドバイスすることが大切になります。Health Data Bankは社員の健康状態を一元管理できるので、緊急事態や混乱する現場でも適切な健康指導を実施することができます。実際に2016年の熊本地震では役立ちました。

―― 本日はご多忙にもかかわらず、貴重なお話をうかがうことができ、ありがとうございました。健康管理のあり方は社会トレンドに応じて変化していくものだと捉え、最新の技術・サービスを組み込みながら、みなさまとともに健康管理の新しい形を考え続けていきたいと思います。

tokiomarine-nichido
顧客名
東京海上日動火災保険株式会社
業種
損害保険など保険引受け等
従業員数
17,077名(2020年11月時点)
URL
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/